ちょっと古い話になってしまいます。
4月24日(火)から2日間にわたって開催された「Windows Developer Day」の展示会場で、マイクロソフトのキャラクタ「クラウディア」を描いた「キットカット」が、クラウディアさんのコスプレをした女性によって配布されていました。
クラウディアさんについては、マイクロソフトの「クラウドガール」をご覧ください(絵が萌え系なので、オフィスで開くときは注意してください)。
クラウディアのキャラクタ使用権は、初音ミク並にゆるく、実質的には(非商用であれば)誰でも自由に使えます(正確な規約は「Windows Azure公認キャラクター利用ガイドライン」をご覧ください)。
昔は、キャラクターの使用権を独占し、希少性によって価値を高めるというのがブランド戦略の基本でした。しかし、現在は広範囲に使ってもらうことで露出度を上げ、広く認知させる戦略が増えてきました。
「Windows Azure公認キャラクター利用ガイドライン」を読むと、マイクロソフトは二次創作を使う権利も持つようです。古い価値観だと、マイクロソフトが創作者の成果にただ乗りするように見えますが、そうではありません。良い二次創作ができれば、マイクロソフトが無償で宣伝してくれるわけで、創作者にとってもメリットがあるわけです。
マイクロソフトと言えば、「ホビイストへの公開状」(1976年)で有名です。これは、PCソフトウェアが「有償の製品」であり、「不正なコピーは禁止」と主張したものです。今となっては当たり前のことですが、当時のホビー業界は「成果は無料で公開する」という風習がありました。
クラウディアの規約を見ると時代の変化を感じます。もちろん、利益の源であるソフトウェア製品と、イメージキャラクタとは全然扱いが違うのは当然ですが、本業であるソフトウェア製品もオープンソースに肩入れするなど、変化が見られます。これだけ大きな会社になっても、時代の流れを見据えることができるのは素晴らしいことです。
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