2012年10月26日金曜日

Windows Server 2012 Hyper-Vのレプリケーション

一部お客様向けに Windows Server 2012 の研修が始まり、私が担当しています。

さて、先週Hyper-Vレプリケーションで誤解を招く(というより、ほとんど間違っている)表現があったので、この場を借りて補足しておきます。

Windows Server 2012では、Hyper-V仮想マシンを他の物理マシンに連続的に複製できます。複製間隔はおよそ5分、さらに1時間に1回スナップショットを指定した世代分だけ残せます。

また、オプションとしてVSSによる「整合性のある」スナップショットを指定した時間毎に残せます(最短1時間)。

この複製は、前回との差分を複製しますが、実際に差分ディスクを作成するわけではありません。あくまでもイメージです。実際にはデータベースの「ログ」の方が近いようです(これもイメージですが)。

スナップショットを取ると、内部的に差分ディスクを作ります。しかし、5分に1回の複製は、スナップショットを作るわけではなく、差分ディスクも作成されません。

Windows Server 2012の新機能の詳細は、マイクロソフトTechNet Webサイト内の「Windows Server 2012」に掲載されています(日本語です)。

2012年10月22日月曜日

ターミナルサービスのシングルサインオン

あまり知られていないようなので、再掲載します。

Windows Server 2008では、Active Directoryドメインにログオンしたユーザーは、ターミナルサービスに対してシングルサインオン、つまりユーザー名とパスワードを省略し、現在のユーザーアカウントでてログオンできます。

これにはサーバーとクライアントの両方の設定が必要です。
ただし、サーバーの構成は既定値でシングルサインオンが可能ですので、実際に必要なのはクライアントの設定だけです。

グループポリシーで以下の値を設定してください。

[コンピュータの構成]-[ポリシー]-[管理テンプレート]-[システム]-[資格情報の委任]を開く

  • [既定の資格情報の委任を許可する]を[有効]に設定
  • サーバ一覧に「termsrv/ターミナルサーバのホスト名」を追加

ホスト名は、実際にアクセスするときの名前に一致している必要があります。

クライアントでドメインサフィックスまで含めて指定する場合は、ホスト名もFQDNでなければいけません。

グループポリシーで登録した名前と、クライアントで接続時に指定したホスト名が違う場合はシングルサインオンが機能しません。

詳しくは@ITの記事「Windows Server 2008の基礎知識」第10回ターミナル・サービスによるクライアントの仮想化(後編)へどうぞ。

この機能は、RemoteAppを使う時に特に重要です。アプリケーションを使うたびにアカウント情報を入力するのは面倒ですからね。

なお、Windows Server 2012でも基本は同じですが、VDI環境やRemoteAppなどでは自動的に委任が行われるようで、特別な設定は必要ありません。

2012年10月15日月曜日

マイクロソフト「ラーニングパートナーアワード」

今年もマイクロソフトのラーニングパートナーアワードをいただきました。

受賞者は昨年に引き続き、トレーナーアワードに伊藤将人が受賞しました。

これで、「マイクロソフト ラーニング パートナー アワード」創立以来、前回関連アワード毎年受賞の記録が一応更新されました。17回目です。

懇親会が、品川にある日本マイクロソフト本社の社員食堂で開催されました。残念ながら写真公開は禁止されているので、セミナールームでの表彰写真を載せておきます。

DSC00840S

副賞の盾は、後日名前を入れて返送ということです。

DSC00835S

ステンドグラスみたいでいい感じですね。

2012年8月10日金曜日

Windows Server 2008 R2トラブルシューティング(基礎編)

新コース「Windows Server 2008 R2トラブルシューティング(基礎編)」コースが8月15日(水)から始まります。

演習では、STOPエラーの簡単な解析や(本当に初歩の初歩ですが)、アプリケーションエラーの挙動を体験します。

STOPエラーを起こすのは難しいため、Sysinternalsのツール「NotMyFault」を使います。NotMyFaultについては拙ブログ「死の青い画面」で紹介しているので、こちらをどうぞ。

ユーザーモードのエラーは自分で作ろうと思い、Visual C++ Expressをダウンロードしてきました。他にもパフォーマンスモニターの演習用プログラムも必要だったので、以下の4本を作成しました。

  • ゼロ除算と記憶保護例外を起こすWindows Formアプリケーション
  • メモリを食いつぶすコマンドラインアプリケーション
  • CPU時間を食いつぶすコマンドラインアプリケーション
  • 何もしないダミーのアプリケーション

最近のコンパイラは、無意味な演算や変数を自動的に削除するので、最適化を抑制する必要があります。今回は変数に対してvolatile宣言を使いました。コンパイルオプションだと、あとで他の人が悩んでしまうかもしれませんので。

エラーを起こすアプリケーションは、1つで複数のエラーを起こすため、Windows Formを使ってボタンを並べました。

UserError

その他のアプリケーションは、ビルド後の実行ファイルにダミーデータを追加し、ファイルサイズを合わせ、ファイル名を変更しました。どういう風に使うのかは受講者だけの秘密です。

どれも数行から十数行のプログラムなのですぐにできましたが、受講者PC環境に持っていくとうまく動きません。

Windows Formアプリケーションは、NET Framework 4.0がないので動作しない、コマンドラインアプリケーションはVIsaul C++のランタイムライブラリがないので動作しない、ということです。

仕方がないので、受講者PCに両者をインストールしました。

ランタイムはともかく、.NETのバージョンはビルド時に変更できるはずなんですが、やり方が分かりません。Twitterでつぶやいたところ、マイクロソフトMVPの小野さんはじめ、何人かの方からアドバイスをいただきました。

この時、間違えて「C#」と書いてしまっために、特に小野さんにはかなりのご迷惑をおかけしました。改めてお詫びします。

結局、C#やVBはVisual Studioから変更できるが、C++は構成ファイルをエディタで編集しなければならない、ということでした。

実際に構成してみると、確かに「対象フレームワーク」が変更されます。

そこでビルドしてみたら以下のエラー

.NET Framework 2.0/3.0/3.5 は、v90 のプラットフォーム ツールセットを対象としています

VIsual Studio 2008を使え、ということのようです。

そういうわけで、演習環境には.NET 4.0とVIsual Studio 2010のランタイムがインストールされています。

2012年8月9日木曜日

ゲーデル、エッシャー、バッハ――あるいは不思議の環

Webサイト「Computer World」で連載中の「本の特盛り――横山哲也の読書のススメ」、第16回で紹介したのは『ゲーデル、エッシャー、バッハ――あるいは不思議の環

内容は、Computer Worldを読んでもらうとして、気になったのはサブタイトル。

原題は『Gödel, Escher, Bach: An Eternal Golden Braid』、頭文字を取って「GEB」と呼ぶことがよくあります。英語版も日本語版もWikipediaには注釈も付いています(「ゲーデル、エッシャー、バッハ」GEBと呼ばれる」。本文中にも、GEB、EBG、などと並び替えたフレーズも多用されており、一度でも読んだ人なら印象に残っているはず。

そして、サブタイトルの「Eternal Golden Braid」の頭文字を取るとEGBとなり、GEBを並べ替えたものになっています。

そこで気になるのが、サブタイトルの日本語訳。「あるいは不思議の環」です。

英語版ペーパーバックの表紙は「ペンローズの三角形」ですし、エッシャーの作品には「滝」のように、ペンローズの三角形をモチーフにしたものが多くあります。三角形は、ある種の環ですから、直訳ではないにしても、それほど変な訳ではありません。

が、せっかくの言葉遊びが活かされていません。タイトルは編集者に命名権があるのが一般的ですが、他の人は黙っていても柳瀬尚紀が黙ってはいなかったはずです。

この本にはいろんな疑問が提示されていますが、私にとってはこれが一番の謎です。

Penrose_triangle
ペンローズの三角形

SONY DSC
英語版ペーパーバック、黄色いのがペンローズの三角形。
ライトノベル「涼宮ハルヒ」シリーズの登場人物「長門有希」も読んでいた。
(掲載許可撮ったので顔出し。モデルは「しの」さん)

2012年7月30日月曜日

「オンラインラボ」終了(追記あり)

個人的に使っている、特定の製品やサービスの話はなるべく書かないようにしているのですが、今回は特別。

オンラインラボ」という、写真プリントサービスが終了することになりました(「お客様へ大切なお知らせ」。

このサービス、もともとはミノルタが行なっていたもので、コニカとの合併後も引き継がれたのですが、カメラ事業撤退に伴い、別会社に売却されました。

私が作品展用の写真をプリントするときは、フィルム時代はカメラ量販店経由の「プロラボサービス」を使っていました。そして、デジタルに移行してから使っていたのが「オンラインラボ」です。

もともとミノルタのカメラを使っており、ユーザー向けWebサイトからリンクが張ってあったため、オンラインラボの存在は知ってました。

その後、コニカミノルタとして2004年に「匠プリント」が始まりました。このサービス、申し込めばWeb上にあるサンプル写真を印刷したものを郵送してくれました。自分のモニターの色と、印刷の色を合わせた状態で、写真の色を調整して印刷を依頼すれば、思った色に仕上がる確率が高いというわけです。

しかも校正刷りサービスがあり、自分の写真を事前に試し刷りをすることもできました。完全無料だったか、何回かまで無料だったか忘れましたが、少なくとも1回は無料だったはずです。もちろん実際に印刷を申し込むのが条件でしたが。

展示会に多い、4つ切りサイズ(A4より少し大きい)を、高品質に印刷するのにちょうど良かったんですが、最近は展示会もA4での出展が増えたので、使わなくなりました。

大判プリントを高品質で行えるサービスは少ないのですが、家庭用のプリンタの品質が上がり、A4を超えるプリント需要が減った結果、事業として成り立たなくなったのでしょう。

ところで、今調べたら「オンラインラボ」は、すべてオープンソースのシステムで作られていたそうです。

写真は、数年前にオンラインラボでプリントした写真。

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追記

オンラインラボの方からTwitterで丁寧な返事を頂きました。

2012年7月12日木曜日

ライトノベル「なれる!SE」

Webサイト「Computer World」に、「本の特盛り――横山哲也の読書のススメ 第15回」として、ライトノベル「なれる!SE」を取り上げました。

担当編集の方には、こんなサブタイトルを付けてもらいました。

「あり得ないだろ」と突っ込みつつ一気読みできるIT業界強引ファンタジー

この本は、日経BP記者の中田さんに(強引に)勧められて読みました。中田さんはよほど気に入ったらしく、自分の元上司にも強引に読ませたそうです。その時のTweetがこれ

これを受けて、元上司の谷島宣之氏が書いた記事がこちら。

記者の眼「『萌えるSE』と「燃える営業」、永遠の闘い」

ストーリーなどは、ことらの方がよく分かるので、ぜひ読んでみてください。