Webサイト「Computer World」で連載中の「本の特盛り――横山哲也の読書のススメ」、第16回で紹介したのは『ゲーデル、エッシャー、バッハ――あるいは不思議の環』
内容は、Computer Worldを読んでもらうとして、気になったのはサブタイトル。
原題は『Gödel, Escher, Bach: An Eternal Golden Braid』、頭文字を取って「GEB」と呼ぶことがよくあります。英語版も日本語版もWikipediaには注釈も付いています(「ゲーデル、エッシャー、バッハ」GEBと呼ばれる」。本文中にも、GEB、EBG、などと並び替えたフレーズも多用されており、一度でも読んだ人なら印象に残っているはず。
そして、サブタイトルの「Eternal Golden Braid」の頭文字を取るとEGBとなり、GEBを並べ替えたものになっています。
そこで気になるのが、サブタイトルの日本語訳。「あるいは不思議の環」です。
英語版ペーパーバックの表紙は「ペンローズの三角形」ですし、エッシャーの作品には「滝」のように、ペンローズの三角形をモチーフにしたものが多くあります。三角形は、ある種の環ですから、直訳ではないにしても、それほど変な訳ではありません。
が、せっかくの言葉遊びが活かされていません。タイトルは編集者に命名権があるのが一般的ですが、他の人は黙っていても柳瀬尚紀が黙ってはいなかったはずです。
この本にはいろんな疑問が提示されていますが、私にとってはこれが一番の謎です。
英語版ペーパーバック、黄色いのがペンローズの三角形。
ライトノベル「涼宮ハルヒ」シリーズの登場人物「長門有希」も読んでいた。
(掲載許可撮ったので顔出し。モデルは「しの」さん)
0 件のコメント:
コメントを投稿