グローバルナレッジのイベントG-Techが「G-Tech 2017」として今年も開催されます。
今回のテーマは「加速するビジネスのIT化 ~ IT人材の獲得戦争はもう始まっている ~」です。
「IT人材不足」という言葉にはちょっと注意が必要です。
1950年代の米国では「このまま電話の普及が進むと、国民すべてが交換手になる必要がある」という話があったそうです。1970年代には「このままコンピュータが普及すると、世界中の人がプログラマーになる必要がある」という話もありました。
現実はどうなったかというと、電話機はダイヤルインが普及し、交換手の仕事は特殊なケースを除いてなくなりました。私が入社した頃は市外電話料金が高価だったので公衆電話が使いにくく、出張先からコレクトコールをよく使いました(コレクトコールは交換手を呼び出します)。今は会社支給の携帯電話を使うので、あまり気にすることもないようです。
最後まで残っていた国際電話回線も、海外ローミングが一般的になった現在ではほとんど使われていないでしょう。パーソナルコール(指定して個人が電話に出るまで課金されない)って今でもあるのでしょうか。
ただし、「ダイヤルする」という行為は、本来交換手の仕事だったので、ある意味「全員が交換手」とも言えます。
コンピュータの方は、豊富なアプリケーションが登場し、専門家でなくても十分に使えるようになりました。しかし、よく見ると、ExcelマクロやAccessフォームを自分で作るビジネスパーソンはたくさんいます。ある意味「全員がプログラマ」です。
では、現在の「IT人材不足」も似たような言説なのでしょうか。私は同じだと思います。おそらく、10年もしたら「IT人材の不足」ではなく「能力の高いビジネスパーソンの不足」になるでしょう(これなら、昔も今もずっと言われていることです)。
ただし、5年後ではちょっと難しいと思います。交換手全盛期から、ダイヤルインの時代になるまでは20年から40年かかっています。PCの登場は、コンピュータがビジネスに使われるようになってから15年から30年かかっています。現在のIT人材不足が解消されるには10年から20年ほどかかるでしょう。
というのは私の意見ですので、あまりあてになりません。もう少し権威のある人の意見を聞きたい場合は、ぜひ「G-Tech 2017」にお越しください。無料イベントですので、どうぞお気軽にお申し込みいただければと思います。
なお、私は技術セッション「Microsoft Azureから使うLinux(仮)」を担当する予定です。ホットな話題のはずなんですが、集客が少なすぎると、私の立場がなくなるので、ぜひご検討ください。
さて、今回の「G-Tech 2017」は、グローバルナレッジネットワークのブランド名変更の発表後、初めてのイベントになります。新しいブランドは「TRAINOCATE(トレノケイト)」で、既にアジア圏では変更が完了しています。
「TRAINOCATE」の名前は、人材育成のコアである "Training" と、先導者、提唱者を意味する "Advocate" を合わせた造語です。「トレーニング」分野の「先導者」として、一層の飛躍を目指して名付けました。
「TRAINOCATE」のロゴは、エベレストをイメージしています。アジアに位置しながら、世界で最高峰を誇る山を旗印にすることで、「アジアから世界の頂を目指す」という志を込めています。
「TRAINOCATE」の色はオレンジ(柑橘類)を意味しています。すべての柑橘類はアジア原産であることから、「アジアから世界各地の生活に根ざす」という意味を含めた、というのは私が勝手に考えたもので、公式設定にはありません(柑橘類の原産地がアジアだというのは本当です)。
カタカナでは「トレノケイト」、造語なので聞き慣れない単語ですが、語源に従って「トレイノケイト」に絡めていただければ覚えやすいのではないでしょうか。
以下のようにイメージしていただけると、さらに印象に残るはずです。
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