Computer Worldのブログで、「フィジカル・コンピューティング」について紹介しました。マイコンキットを使って実際に動く装置を作ってみよう、というものです。内容は、情報処理学会の会誌「情報処理」の8月号の特集の紹介です。
「情報処理」には、マサチューセッツ工科大学(MIT)の授業「How to make (almost) anything」について紹介した記事がありました。「(ほぼ)何でも作る方法」という意味ですね。
この授業、1週間で工作機械の使い方から成果物の提出までをこなさないといけないので、材料を通信販売で購入する時間がありません。そもそもMITのあるケンブリッジにはたいした材料店がありません。米国には「秋葉原」も「日本橋」もないのです。
ケンブリッジに一番近い都会はボストンですが(電車で30分くらいだったと思います)まで足を伸ばしても状況はそれほど変わりません。
そこで、学生は素材から自分で作ることになるし、授業でも素材作りを推奨しているそうです。作品をマイクロコンピュータシステムArduinoで制御する課題もあるそうですが、これもWebサイトから回路図をダウンロードして、自分でアレンジを加えたシステムを独自に作らないといけないらしい(さすがにマイクロコンピュータ部品は通信販売で購入するのだと思います)。
本来「物作り」というのはそういうものかもしれません。武蔵美かどこかの教授が「最近の学生は、造形作品を作るのに東急ハンズで売っているものしか使わない」「芸術の限界が、東急ハンズの限界で決まるのは実に情けない」と嘆いていました。便利なのも良し悪しです。
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