SoftLayer Solutions Designコースを実施中にファイルストレージの質問がありました。本題とは外れるので回答を保留していたのですが、やっと時間が取れたので報告しておきます。お待たせしてしまって申し訳ありません。
SoftLayerのファイルストレージは以下の3種類があります。
- Endurance
- Performance
- NAS / FTP
このうち、EnduranceとPerformanceの機能は基本的に同じで、NFSのファイルサーバー機能を提供します。実際に作成したところ、同じホスト名の異なるボリュームが割り当てられました。ホスト名が同じだから、同じ機能とは限りませんが、同じである可能性は高いでしょう。
いずれもホストベースのアクセス制御を行い、アクセス用のアカウント情報は必要としません。
一方、NAS/FTPは古くかあるサービスで、FTPおよびSMBサーバーとして動作します。
ご質問は、プロトコルの話だったのですがEnduranceとNASの話を混同してしまい、ややこしくしてしまいました。
NFS | SMB | FTP | |
Endurance | ○ | × | × |
Performance | ○ | × | × |
NAS/FTP | × | ○ | ○ |
NAS/FTPは、NFSではなくSMB(Windowsの標準共有プロトコル)を使います。そのため、Linuxからマウントする場合はパラメータが変わります。
NFSマウントの例
mount -t nfs4 nfstokxxd.service.softlayer.com:/IBM01SEVnnnn_1 /mnt
SMBマウントの例
mount -t cifs -o user=vol,password=pwd //nastokxx.service.softlayer.com/vol /mnt
NFSマウントの場合、接続先は「ホスト名:/ボリューム名」の形式を使用します。
SMBマウントおよびFTP接続の場合は以下の通り指定します。
- ホスト名…ホスト名
- 共有名…ボリューム名(FTP接続では不要)
- ユーザー名…ボリューム名と同じ
- パスワード…管理ポータルから入手
Linuxからの接続
Linuxの場合は、全てのストレージに問題なくつながりました。LinuxにはFTPやSMBクライアントの機能が標準で入っていないのでftpおよびcifs-utilsのパッケージを追加してください。
Windowsからの接続
Windowsからは、SMBおよびFTP(つまりNAS/FTP)への接続はできましたが、NFSの接続ができませんでした。WindowsにはNFSクライアントが標準で提供されており、機能を追加するだけで使えるはずなんですが、The network path was not found.のエラーが出てしまいます(もちろんpingでの接続は確認しています)。
実際問題として、WindowsからNFSサーバーを使うことは少ないでしょうが、Endurance Storageの機能は魅力的なので、Windowsから使いたいこともあるでしょう。どなたか情報があれば、教えていただけると幸いです。
もっといいのは、Endurance File StorageがSMB 3.0をサポートすることです。SMB 3.0は、Windows Server 2003以前のSMBに比べて大幅に性能が上がっています。特に巨大なファイルの場合は、数倍の差が出ています。ファイルサーバーは、iSCSIなどのブロックデバイスに比べて扱いが容易なので、今後はもっと使われるようになるでしょう。
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