1日の教育コース「Windows環境マイグレーション実践」を実施していて気付いたことがあります。
ADMTで、アカウントを移行(複製)するとき、最後に移行元の管理者アカウントを聞いてきます。既に管理者権限があるのに、なんで聞いてくるのか分かりませんが、確認のためなのでしょう。
Windows Server 2003上でADMT 3.0を実行した場合、管理者パスワードを間違えても、その時はエラーにならず、以下のような現象が出ます。
- 移行時にエラーが出る
- ユーザーアカウントの複製は完了
- ただしSIDヒストリが生成されない(エラーメッセージはこれ)
ADMTのデータベースには「移行済み」マークが付くので、再移行はできませんし、SIDヒストリの更新もできないという状態になってしまいます。
ユーザーの権利やグループのメンバーシップ情報などは、更新もできるのですが、SIDヒストリは更新の対象になっていません。
しかし、ADMT 3.2 QFE をWindows Server 2012 R2上で実行した場合は、管理者アカウント情報を間違えた時点で適切なエラーが表示され、先には進めませんでした。
よかった。
なお、移行に失敗してしまった場合、以下の2つ解決方法がありそうですが、どちらも問題があります。
- 移行先のユーザーを削除し、別のマシンにADMTをインストールして再移行
移行自体は成功しますが、ADMTのデータベーステーブルにある「移行先ユーザーの新SID」が適切な値にならず、セキュリティ変換などに支障をきたします。 - 移行先のユーザーを削除し、ADMTのデータベースを直接操作して、移行しなかったことにする
これができればいいのですが、ADMTのデータベーススキーマが公開されていません。
ところで、先日、デモ中に、クライアントPCの移行に失敗したのですが、単にNT4互換の暗号化アルゴリズム指定が抜けていたためでした。テキストの手順通りに実行すれば問題なく移行できます。
0 件のコメント:
コメントを投稿