ずいぶん前に買って見ていなかったDVD「赤頭巾ちゃん気を付けて」を見ました。庄司薫の芥川賞受賞作品です。
高校時代に読んで、薫君(主人公の名前も「庄司薫」です)風に言うと「参ってしまって」、日比谷高校に向かう坂道をわざわざ見に行ったくらいです。
この小説、1970年頃の若者風俗のテキストとして見ることもできます。
薫君は高校3年生、遊びに行くのはたいてい銀座です。今でこそ、銀座は大人の街ということになっていますが、40年前は若者の街だったのです。たぶん、当時の若者は遊び場を変えていないのでしょう。
そういえば、ヨドバシカメラのCMソングに「若者集まる新宿に」というフレーズがあります。銀座のあとは新宿が若者の街になったようです。ちなみに、薫君のシリーズに登場する新宿は繁華街ではなく新宿御苑だけだと記憶しています。
そのうち、今の渋谷も高年齢化し、若者文化の中心は原宿あたりに移動するのでしょうか。
それから、この映画を見てもうひとつ変わらないことを発見しました。山岡久乃が近所のおばちゃん役で登場しています。当然ながら、今よりずっと若いのですが、台詞が今と同じおばちゃん口調。これだけ長い間おばちゃんを演じているのは、きっと山岡久乃と樹木希林くらいでしょう。
さて、IT業界に目を向けてみましょう。頻繁に変わっているように見えますが、実は「所有と使用」、「集中と分散」を行き来しているだけのようです。
大型計算機の課金はCPU時間やディスク容量をベースにしていました。使っただけの金額を払うのが基本です。実際にはリースが多かったので、いくら使っても同じ金額ですが、各部門の使用量に応じてリース料金を負担してもらっていたようです。その後のミニコンやパソコンは自社で所有しているので、「使用料」の概念は消えました。しかし、最近では「クラウド」の登場で、ふたたび使用料の概念が(より複雑になって)復活しています。
集中と分散も同様ですが、面白いことに、集中型は使用(課金)モデルが多く、分散は所有モデルが一般的です。Windowsのターミナルサービス(リモートデスクトップサービス)は、集中・所有型ですが、他のライセンス規定に比べて厳格に適用されます。これは接続クライアント毎に厳密な課金をするためではないでしょうか。
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