Microsoft Azureの展開モデルには「クラシックモデル(別名サービスマネージャー)」と、「リソースマネージャー」があります。
PowerShellから管理する場合、クラシックモデルはAzureモジュールを、リソースマネージャーはAzureRmモジュールを使っていました。
Azureモジュールのコマンドレット(PowerShellのコマンド)は「動詞-Azure名詞」の形式で、たとえばGet-AzureVMのようになります。
AzureRmモジュールのコマンドは「動詞-AzureRm名詞」の形式で、たとえばGet-AzureRmVMのようになります。
よく使うリソースマネージャーの方がコマンド名が長くなっているのは、リソースマネージャーがあとから登場したためです。
昨年から提供されているのは、AzureRmモジュールに変わるAzモジュールです。こちらは「Get-AzVM」のようにAzを識別子として使うため、コマンドレットが少し短くなっています。
しかし、これにより2つの問題が発生しました。
- 既存のスクリプトが動かなくなる
- AzモジュールがAzureRmモジュールと共存できない
以下が解決方法です。
【既存のスクリプトが動かなくなる】
コマンドレットの名前が変わると既存のスクリプトが動作しなくなります。そこで、Enable-AzureRmAliasというコマンドレットが用意されました。このコマンドレットを実行することで、AzureRmモジュールのコマンドレットがAzモジュールのコマンドレットの別名として利用できます。
【AzモジュールがAzureRmモジュールと共存できない】
PowerShellのAzureRmモジュールが残っている場合は、Azモジュールのインストール前にAzureRmモジュールをアンインストールしてください。Azureモジュールはそのままで構いません。
詳しい手順は以下を参照してください。
Azure PowerShell モジュールのアンインストール
私の環境では、それでもいくつかのサブモジュールが残ってしまいました。そこで、以下のコマンドを実行しました(全体で1行です)。
Get-Command *az* | where module -Like "azurerm*" | Sort-Object -Unique module | ForEach-Object {Uninstall-Module $_.module}
きちんとデバッグしていないので、利用する場合は十分テストしてからにしてください。