先の記事「Azure仮想マシンの一時ディスク: サイトリカバリの場合」もあわせてお読みください。
Microsoft Azureの仮想マシンは、必ずDHCPクライアントとして構成します。ただし、IPアドレスが変化するのは何かと不便なので、多くの場合は静的なIPアドレスを割り当てます。
これは、DHCPの「予約」に近いもので、PowerShellまたは新管理ポータルを操作することで構成できます。
DHCPクライアントとして構成するのは、物理マシンを移動するとき、仮想マシンが再作成され、NICが新規に割り当てられるためとされています。
そうすると、当然MACアドレスも変化することになりますね。
マイクロソフトのドキュメント「Virtual Network FAQ」にも、はっきりと書かれています(2016年3月15日付)。
ただし、以下の記述もありました。
- MACアドレスは、一度作成されると、VMで同じものとして残りますか。
- いいえ、ただし変化するのは停止済み(割り当て解除済み)状態になった場合だけです。ユーザーがVMのサイズを変更したり再起動した場合、またはサービス復旧やホスト サーバーの計画的なメンテナンスの場合は、MACアドレスは維持されます。
すみません。ホストの計画的なメンテナンスでも変化するものだと思っていましたが、これは変わらないそうです。
Hyper-Vの仮想マシン構成ファイルにはMACアドレスを記述できるので、それを使っているのでしょうか。
なお、静的なMACアドレスを使う計画はあるようです。Azureの要望リストに「Static MAC address」というのがあり、こんな回答が出ていました(2016年5月3日付)。
The deployment of static MAC address has been started. You will see that MAC addresses for VMs will be static through resize and maintenance operations currently. The work to maintain a static MAC address through a stop (deallocated) and restart operation is rolling out currently.
静的MACアドレスの展開のサポートをはじめます。現在でも、仮想マシンのMACアドレスはサイズ変更やメンテナンスがあっても変更されません。しかし、仮想マシンを「停止(割り当て解除)」してから再起動すると変化します。