最近は、ハードウェア工作をする機会もぐっと減りました。
半完成品だった初期の8ビットマイコンは別にしても、昔のPCはいろいろ手を入れる余地がありました。
最初に買ったPC(富士通マイクロ8、通称FM-8)には、オプションのバブルメモリ(景気の良かった頃の記憶、ではなくベル研究所が開発した磁気バブル素子を使った不揮発性メモリ)スロットに、サウンドカードを入れました。
サウンドカード自体は完成品だったんですが、何箇所か半田付けをした記憶があります。
あと、CPUクロックを上げるためのスイッチを付けてました。
FM-8にはメインCPUの他に、グラフィックコントローラCPUが付いていて並列処理をしていました。当時としてはかなり珍しい構成です(さすが富士通)。
マザーボードのテストポイントから「てい倍」されたクロックを取ってきてCPUに与えたら確かに動きました。
が、数十分すると画面に点々が現れて表示が乱れてきます。
ビデオRAM関係の問題だと思い、友人からオシロスコープ(シンクロスコープ)を借りてきて波形を見ました。
このとき、コンピュータのクロックは矩形波ではなく、かなり形が崩れていることを知りました。
そして、結局、問題はCPUがオーバークロックに耐えられなかったことでした。
寺町(京都の電気街)で定格周波数の大きいCPUを買ってきて差し替えたら無事動作しました。
今は「自作PC」と言っても組み立てるだけで、パーツの半田付けなんかはしなくなりましたね。
私も、最後に半田ごてを握ったのは秋月電子の音声合成デジタル時計キットを作って以来です。
ちなみにこのキット、ハーフピッチ(1.27mm)のLSIを基板に直接半田付けするというもので、ルーペで確認しながら必死で作りました。
老眼が進んだ今だと絶対無理です。
アンテックスの半田ごては手元にまだあるのですが、久しぶりに何か作ってみようかと思ったのでした。
あと、ブレッドボード付きのマイクロコンピュータキットもあるのですが、これについてはまたの機会に。