2013年6月25日火曜日

初めての海外出張の時

先日書いた「Windows Server 2012 Hyper-V ネットワーク仮想化」は、その前の記事「シアトルに来ています」で書いたトレーニングをアレンジしたものでした。

この時は、マイクロソフト手配のシャトルバスがあったので、現地では車を借りませんでした。運良く、徒歩数分のところにレストランも数軒あり助かりました。

10年ほど前、Windows XPのトレーニングのときは、バスの手配などなかったので、車を借りました。10年で、マイクロソフトもずいぶん親切になったものです。

VAX 9000

そのさらに10年以上前、私が初めて海外出張に行ったのは、VAX 9000というサーバー機に搭載されたベクトル演算装置の研修でした。確か1989年です。

ベクトル演算(ベクター演算)というのは、当時のスーパーコンピューターの主力演算方式で、主に浮動小数点数演算を高速化するために使われていました。

場所はボストン郊外の、確かウエストボローだったと思います。

4月中旬、まだ寒いボストンのローガン空港近くのホテルで1泊し、研修会場まではレンタカーを借りて1時間くらい走ったでしょうか。

当時勤務していた会社はレンタカー会社との契約で、自動車保険が自動的について来ました。そのため「社員証を必ず見せるように」と言われていたので、呈示すると「保険は要らないな?」と確認して来ました。迷わず「YES」と言うと、「え? 要らないんだろ?」と聞き直されたので、再び「YES」。「だー、かー、らー、要らないんだよね?」。そこで初めて否定疑問の答え方を思い出しました。正しい答えは「NO、要りません」。

レンタカーを借りると近郊の地図をくれるので、そこで行先をチェックして出発です。オートマチック車に乗るのもほとんど初めてで、しかも右側通行。ほとんどの人がやるように、ワイパーと方向指示器を頻繁に間違え、左折時には反対車線に突っ込みそうになりました。

研修は、効率よく最適化するにはどのようなディレクティブ(コンパイル指示子)を入れれば良いかというのが中心で、Fortran言語のソースコードと、コンパイル後のアセンブリコードと付き合わせながら学習しました。VAXのアセンブリ命令はそんなに難しくないので、基礎的な知識があれば理解するのは簡単です。

なお、実際の演習はVVIEF (VAX Vector Instruction Emulation Facility、だったと思う) と呼ばれる機能、実体はマイクロコードで実装されたエミュレータを使いました。速度は大きく落ちますが、機械語はそのまま実行できます。

ちなみに、VAXのベクトル演算装置はその後VAX 6000の一部に実装されましたが、VAX 6000の後期機種からは省かれました。社内向けのQ&A集にはこうありました。

  • Q: なぜ新しいVAX 6000にはベクトルプロセッサがないのですか?
  • A: スカラーの方が高速だからです

スカラーというのは、一般の演算のことです。ちょうどCPUの速度向上がめざましい時期だったせいですが、力が抜ける思いでした。

ここまでで1週間。

DEC Windows

翌週は、「DEC Windowsプログラミング」の研修のために、週末はサンタクララへ移動。いわゆるシリコンバレイで、シカゴで乗り継いで、北米の東から西への大移動です。さすがに疲れたので、夕食に「ツナサラダ」を頼んだら、山盛りのツナで半分以上残してしまいました。

空港のあるのはサンノゼで、サンタクララはそこから車でちょっとです。このあたりは有名どころの企業が多く、ワクワクしたのを覚えています。確か「HP Way」という道路もありました。
ふつう「HP Way」というのは、HPの会社の運営方針を意味するのですが、そういう道があるんですね。

実は、ボストンの研修で頭がいっぱいで、サンタクララのことはすっかり忘れており、ホテルも研修所も調べていなかったのでした(予約はグループアシスタントの人がしてくれました)。場所が分からないことを、ボストンでの研修中に思い出して、あわててクラスメイトに聞いたら場所を教えてくれました。もっとも、サンタクララの研修センターは一般向けと社内向けの2箇所あって、間違えて一般向けに行ってしまい、あわてて引き返したのですが。

今ならインターネットを使って簡単に検索できるのですが、当時はそういうわけにもいきません。社内ネットワークは世界的に整備されており、端末を借りればリモートログオンできたのでしょうが、地図などの画像を扱うのは簡単ではありませんでした。

ちなみにDEC WindowsというのはX Window Systemの実装の一種です。当時のXは既にバージョン11だったので、現在と基本的なプロトコルは変わりません。ずいぶんと寿命の長いシステムですね。

その後はゴールデンウィークに入ったので、LAに住んでいる友人の家まで車で移動しました。その距離、確か800km。Route 101を使えば10時間くらいで着くんですが、同じクラスの受講生に「単調なのでやめろ」と言われて、海岸沿いの州道を1泊して移動しました。このルートは景色も良くおすすめです。

が、今思えばよく行ったものです。

同僚の田中淳子も「チャンスの神様は前髪しかないという。声がかかったら、チャレンジしてみるのは悪くない」で書いていましたが、若い頃は本当に思い切りよく何でもチャレンジしてきたように思います。

そして、今回のSystem Center

今回の出張は、正直言ってそれほど乗り気ではなかったのですが、敬愛する歌手の宮崎奈穂子さんが「今から、新しいことを毎日何か1つやる」と書いていたので、負けていられないとチャレンジしてみました。

新しいと言っても、System Centerは全然知らない製品じゃないし、マイクロソフト本社は何度も行っているし、送迎バスもあるからレンタカーも要らない。全然難しいことじゃありません。しかも、日本からの参加者がもう1人いましたし。

1つだけ心配だったのは日本帰国予定日の翌日に、宮崎奈穂子さんと同じ事務所に所属する歌手全員が出演するライブがあったことで、もし帰りの飛行機が飛ばなかったらどうしようということです(え、そんな理由?)。

おかげさまで、ライブにも行けたので、写真を貼っておきます(今回は写真撮影が許可されていました)。

詳しくは「Birthday Eve祭り tour 2013 ~in YOKOHAMA~@横浜BLITZ

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そして、これは出張の1週間前、4月14日(日)に東京タワーで行なわれたフリーライブ。

2013年6月24日月曜日

Windows Server 2012 Hyper-V ネットワーク仮想化

先日、一部のお客様向けにSystem CenterとHyper-V、そしてWindows Azureのセミナーを実施しました。

Windows Server 2012のHyper-Vは、System Center 2012 SP1から利用することを前提に構成されている機能があります。

NVGREを使ったネットワーク仮想化もそのひとつです。

NVGREの設定はPowerShellからのみ設定可能です。
それくらいならいいんですが、せっかく設定した内容をシャットダウンすると消えてしまうとか、構成手順が恐ろしく面倒とか、そもそも意味が分からないとか、さまざまなご意見を聞きます。

私も、時間内でうまく説明できず、申し訳ありませんでした、
何か良い資料はないかと探しているのですが、なかなか見つかりません。

「いい資料があれば紹介する」というお約束で、期限は切っていないのですが、あまりお待たせするのも申し訳ないので英語の資料を紹介しておきます。

後者は、タイトル通りWindows Server 2012 R2のお話です。

その他、マイクロソフトではさまざまな勉強会を開催しています。

エバンジェリストの高添修さんのブログ「高添はここにいます」などで告知されますので、注意して見ていてください。

たとえば「6月19日(水)は何の日? NVGRE (ネットワーク仮想化) をみっちり学ぶセミナーの日^^」のようなイベントは、これからも開催されると思います。

遅くなった上に、十分な情報ではなく、しかも終了後のイベント告知ということになってしましまい、本当に申し訳ありません。

何か追加の情報があれば、この場でお伝えしていきたいと思います。